Casa Esperanzaが本になります
8月末に発売されることになりました。ブログから本へ、形を変えて世に出ます。そこで、ブログは一部閉鎖します。時間を置いて、また改めて復活させたいと思います。これまでありがとうございました。
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8月末に発売されることになりました。ブログから本へ、形を変えて世に出ます。そこで、ブログは一部閉鎖します。時間を置いて、また改めて復活させたいと思います。これまでありがとうございました。
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妻が勤めていた大学の卒業式に招かれた。4年前、学部が新設されたときに勤め始めたので、今年が初めての卒業生。「はいからさんが通る」のモデルにもなった学園で、卒業生のほとんどが袴姿。とても華やかな雰囲気だった。
学部卒業生165人は学位記を学部長から受け取ったあと、担当ゼミの先生から一人ひとりカーネーションを手渡された。いろんな思い出があるのだろう、先生も学生も涙ぐんでいた。妻もカーネーションを手渡せればよかったのに。
学位記授与のときに流れる曲は、普通はパッヘルベルの「カノン」だったりする。でもここはオレンジレンジの「花」とか、ゆずの「栄光の架け橋」で、学生たちが自分たちで企画したのであろう、こぢんまりとしていて暖かい気持ちになれる卒業式だった。
卒業生には論文の表彰制度があり、最優秀賞、優秀賞に加えて、女性問題や女性政策に取り組んだ優秀な論文にも特別賞が与えられる。その特別賞の名前に、何と妻の名前を冠することになった。
第1回の受賞者は、最優秀賞とのダブル受賞となった。受賞した学生が、式典の後にあいさつに来てくれた。スラッと背が高く、利発で素敵な女性だった。1年生のときに妻の講義を受けて、女性問題の勉強を志すようになったのだという。1年のときから大学院への進学を志していたようで、そのことで妻にも相談していた。この春は、とりあえず大手学習塾に就職するそうだが、いずれ大学院への進学を目指すようだ。どうか、妻の志を引き継いでほしい。
大学側から事前に知らされていたので、どうか副賞を妻の遺産から出させてほしいとお願いしたところ、快く引き受けていただいた。妻が好きだったクリスタルを選んだ。バカラの花瓶だ。授与のときに、突然、僕が副賞を手渡すように促され、壇上に登った。
これから毎年、妻の名前が呼ばれるのはうれしい限りだ。
新聞記事にもなった:http://www.asahi.com/edu/news/TKY200603180220.html
半年が経った。この日をどう過ごそうかと思っていたら、いろんな偶然が重なるものだ。妻の意思を感じる。
26日夜、会社で夜勤だった。そこへ同期のUが通りかかった。「週末ひまか?」と声をかけると、土曜の夜は都合がつくという。
次の日にUからメールが届き、あるフォーラムに参加するから君も来ないかと誘われる。何と、妻が過ごした大学キャンパスではないか。これには妻の意思を感じた。
U夫妻とは、妻と何度か食事している。a,b。一緒に妻を偲んでくれるだろう。
せっかくだから、妻といつか行こうと言っていたレストラン「ル・リス・ダン・ラ・バレ」に行こうと思ったが、何とつぶれていた。残念。よって別のビストロへ行く。こぢんまりとしていて、料理もよかった。
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11時24分、AYAMEは永遠の眠りについた。よく頑張ったね、ありがとう。
昨日の主治医の説明に少し安心し、昨夜は高校時代の仲間と会っていた。
仲間からパワーをもらい、今日も頑張るぞと思っていたのに。
ホテルを11時に出て、病室に入ると、看護婦たちが「呼吸が弱くなっている」という。バイタル・サインも取りにくくなっている。
僕はまだ楽観していた。また復活すると。
でも、息がとぎれがちになり、そして止まった。
不思議だ。僕はまだ信じている、息を吹き返すのではないかと。
看護師たちが体をきれいにしてくれており、いま病室から出て、待合室で書いている。
こうしている今も、僕はまだ信じている。
今朝の採決の結果、数値が安定してきていると夜の回診で知らされる。アンモニアは一時141まで上がったが、今は90まで下がった。ビリルビンも下がってきているという。アミノレバンなど、一連の薬が効いたということだろう。
薬だけじゃなく、間違いなくみなさんからの青い花のパワーが届いたからだ。
午後、自宅に戻って洗濯や掃除をしていると、義母から電話があり、輸血をどうするかきいてきた。義母は「もうこれ以上苦しませるのはどうかしらと思って・・・」と弱音を吐いている。まだあきらめる段階ではないと説得し、とりあえず輸血にゴーサインを出す。あとで病院に戻ると「弱気になってごめんなさい」と謝った。義母も疲れているのだろう。
妻はやはり何の反応も示さない。目がずっと半開きなので、おしぼりを乗せて目を閉じさせる。ずっと口を開けて息をしているので、時々綿棒で口の中を湿らせる。
頑張っている。
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スペース・シャトル「ディスカバリー」が無事打ち上げられた。
僕らの大学の先輩にも、宇宙飛行士の女性がいる。野口さんの次ぐらいに飛ぶのかな?今回の打ち上げが話題になり始めたころ、妻は「はやく行けるといいね」と話していた。
その先輩は、見た目はおっとりしていて、とても宇宙飛行士というハードなミッションに挑戦するような感じではなかった。僕もその先輩の引率でコンパ会場に行こうとしたら、先輩は地図をもっているのにもかかわらず、下北沢で迷子になったことがあった。下北沢では迷子になっても、宇宙では大丈夫なのだろう。
そんな先輩も、胸に大きな夢を抱いて、一歩一歩それに近づこうと努力している。妻にも夢がある。努力もしてきた。病気になり「くやしい」と何度も言った。それでも、前へ進もうとしたのは、夢があったからだろう。夢に向かう先輩のことも、励みになったと思う。だから、夢は希望と同じものだと僕は思う。
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血圧は70台を保っている。体温も36度台に下がった。
尿量は減少傾向にある。昨日までは、氷を口に入れると噛み砕いたり、水やお茶を含んだガーゼを口に近づけるとチューチュー吸っていたが、今日はそれもやらなくなった。
ずっと口を開けて息をしているので、口の中が乾きがち。口内を潤す方法を看護師に聞いたところ、ハチミツを塗るといいと教わる。
そうか、ハチミツか。ならばいいハチミツを手に入れようと思い、丸ビルへ。そこのハチミツ専門店でいろいろと味見した結果、スペイン産レモンの花からできたハチミツがさっぱりしていておいしかった。病院に戻って、綿棒で妻の舌や唇に塗ってあげる。
夜は、一緒にブリジット・ジョーンズ2のDVDを観る。妻が観てたかどうかはわからないけど。
妻がイギリス留学中のときに、小説が話題になっていたようだ。そこで前作の映画が上映されたとき、高槻の映画館へ一緒に見に行き、僕にとってもなかなか面白かった。レニー(本当はルネーの方が近い)・ゼルウィガーの演技もなかなか。僕は、トム・クルーズ主演の「ザ・エージェント」から注目していた。
今回も、イギリス英語をうまく使いこなしていた。ストーリーもそこそこ面白い。妻は楽しんでくれたかな?
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昨晩は病室で過ごすつもりだったが、義妹が代わってくれるという。やはり少し疲れを感じる。今朝は昼までホテルで寝転がった。復活した。
自分の人格が瓦解していくのを感じる。改めて言うまでもないことだけど、妻の存在は大きい。
何とか自分を保つために、僕の人格を形成してくれた友人たちに助けを求めた。みんな「一人じゃないからね」と声をかけてくれた。
外にいても妻の状況がわかるように、病室に妻の携帯電話を置くことにした。今朝かけてみたら、義母が「血圧は78ぐらい。安定してるよ」と言う。少し安心して眠れることができた。
バイタル・サインをメールで連絡してくれるサービスってないかな?看護師がはかる血圧や血中酸素濃度などのデータを、親族の携帯に送ってくれたら便利だ。
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